Monday, March 13, 2017 1:32 PM
スタバ、難民雇用発言で消費者評価が低下
コーヒーチェーン大手スターバックスは、大量の難民を雇用する方針を発表したことで消費者の評価が低下している。
ロイター通信によると、ハワード・シュルツCEOは、トランプ大統領がイスラム圏7カ国からの入国を禁止する前回の大統領令に署名した直後の1月29日に「ビジネスを展開している国で向こう5年間に1万人の難民を雇用する」と発表。社員向けの通知では「アメリカン・ドリームという約束に疑問が生まれ、長年当然と思われてきた文化や人権が攻撃されている」と説明した。
これに対しトランプ支持者は、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャル・メディアを使って同社に対する不買運動を呼びかけ、同業ダンキン・ドーナツの利用を奨励している。
市場調査ユーガブ(YouGov)のブランド指標によると、スタバに対する消費者の受け入れ態度と購買意欲はいずれも低下しており、良い評判を聞いたか悪い評判を聞いたかに基づいて算出される「バズ・スコア」は1月29日〜2月13日に12から4へと急低下。それ以降回復していない。同スコアは肯定的な評判から否定的な評判を引いた数値で、100からマイナス100の間で表され、0は両者が張り合っている状態を示す。
「次にコーヒーを買う時スタバでの購入を考える」という人は、シュルツ氏の発言前は消費者の30%に上ったが、発言後は24%まで低下し、現在は26%となっている。
ユーガブのテッド・マルジリCEOは、消費者の心証は発言の直後から落ち込み、購買検討率も大幅に下がっていることについて「方針の発表が悪影響を及ぼしたことを示し、短期的に売り上げに影響を与える可能性がある」と話した。
スタバは直近の四半期に米国で利用者が急激に減少した。経営陣はこれを、モバイル注文の増加によって受け取りカウンターで混雑が生じているためと説明している。