Friday, March 17, 2017 11:07 AM
スーパーも配達サービス強化〜アマゾンなどに対抗
スーパーマーケット大手は、アマゾンなどオンラインの同業に対抗しようと配達サービスを強化している。
ウォールストリート・ジャーナルによると、ニールセンが全米食料品小売協会(NGA)の委託で実施した調査で、2016年は消費者の20%がオンラインで食料雑貨を購入し、15年の16%から増えたことが分かった。その半数以上はアマゾンの有料特典制度「プライム」を利用し、従来型スーパーのサイトを利用したのは22%だった。
ニールセンと食品マーケティング協会(FMI)は、食料雑貨購入のオンライン支出は25年までに1000億ドルに拡大すると予想している。
アマゾンは最近、国内20都市で提供する食料雑貨配達サービス「フレッシュ」の会費を年間299ドルから月15ドルに引き下げ、シアトル本社に設置したコンビニエンス店風の店など、いくつかの実店舗も試験導入している。
スーパーは配達サービスでオンライン業者に出遅れたが、最近は競争が激化し、都市部以外の消費者も高齢者を含めてオンラインで買い物をするようになっているため、配達地域の拡張、配達業者との提携、オンラインで注文した品の受け取り方法の拡大などを進めている。
マイヤー(Meijer、ミシガン州)は16年秋、配達業者シップト(Shipt)と提携した配達サービスをデトロイト郊外と州南東部で試験導入し、6万5000件の注文を受けた。そして17年3月上旬には230店舗を展開する中西部6州へのサービス拡大を発表した。
ウォルマート(Wal-Mart、アーカンソー州)は、オンラインで購入した品を店舗の車寄せ(カーブサイド)で受け取れる店の数を2倍に増やす計画で、17年からは無料の2日配達サービスも始めている。
クローガー(Kroger、オハイオ州)は、ウーバーの運転手を使って一部の顧客に商品を届ける計画で、ワシントンDCのほかバージニアやテキサス両州の店舗で試験を開始したほか、全米2796店舗の5分の1以上でカーブサイド・ピックアップ・サービス、ノースカロライナの4都市でシップトによる配達サービスを提供している。