US Frontline News

Thursday, July 14, 2016 10:24 AM

利用者を狙った犯罪容疑者ら、続々逮捕〜ポケモン・ゴーの安全性懸念深刻化

　7月頭に出たばかりのモバイル・ゲーム「ポケモン・ゴー（Pokemon Go）」に関するニュースがここ4日間ほど米メディアにあふれ、その勢いは止まる気配すらなく、社会現象とまで言われている。

　13日には、ポケモン・ゴー利用者を数日前に襲った容疑者が偶然に見つかり逮捕されるというニュースが報じられた。

　カリフォルニア州フラートンの警察によると、ポケモン・ゴーの利用者らが公園でポケモンを探していた際、子どもに嫌がらせをしている男を見つけたため警察に通報し、駆けつけた警官らがその男を拘束したところ、ポケモン・ゴー利用者を襲って指名手配されていた強盗容疑者だったことが分かった。

　また、ポケモン・ゴーを使ってポケモン・ゴー利用者をおびき出して強盗しようとした複数の容疑者が13日に逮捕されたという報道もある。

　そのほか、ポケモン・ゴーに没頭している利用者を襲ってスマートフォンを奪った容疑者が逮捕されたことや、ポケモン・ゴーを使って他人の子どもの関心を引きつけ、子どもたちと一緒にポケモン・ゴーで遊んだ元児童性的虐待犯罪者が13日に逮捕されるという事件も報じられた。

　セント・ルイスでは、16〜18歳の少年数人が、ポケモン・ゴーを悪用した10〜11件の強盗の容疑者として逮捕されている。

　ポケモン・ゴー利用者を狙った強盗や強盗未遂の容疑で逮捕された人数は11〜13日だけで10人近い。

　一方、ワシントンDC郊外にあるアーリントン国立墓地は13日、墓地内でのポケモン・ゴー利用を不適切であるとツイッターに投稿し、利用者らへの自粛を呼びかけた。

　つい先日には、ユダヤ人虐殺犠牲者慰霊記念館のホロコースト博物館が、館内でのポケモン・ゴー利用を遠慮するよう来館者らに求めたことが大きく報じられたばかり。

　ポケモン・ゴーは、スマートフォン利用者が同ゲームで指定された場所に実際に訪れ、位置情報機能を使いながら、架空の生き物であるポケモンを捕まえたり探したりするゲーム。街角に隠れているポケモンが、スマートフォン・カメラに映った実際の街並みのなかに現れるという拡張現実（AR）型が特徴。

　ポケモン・ゴーをめぐっては、ゲームに没頭しすぎて転倒や衝突といった事故が多数報告されているほか、ポケモンを探している最中に他人の敷地内に無断で入り込むことも頻発しており、ポケモン・ゴーの利用禁止を打ち出す施設や建物が増えている。

　侵入によって住人から通報され逮捕されることも予想され、最悪の場合には、不審者と思われて住人から撃たれる恐れも懸念される。

　ポケモン・ゴーの異常な人気ぶりは米メディアで数多く連日報じられている。13日には、ポケモン・ゴーの1日の利用者数がツイッターのそれを上回り、1回の利用時間でもフェイスブックのそれを超えたことが報じられた。

　シミラーウェブ（SimilarWeb）によると、ポケモン・ゴーの米国内DAU（daily active users）数は11日にツイッターのDAUを抜いた。

　センサー・タワー（Sensor Tower）によると、1回の利用時間ではポケモン・ゴー利用者は33分を記録し、フェイスブックやスナップチャット、ツイッター、インスタグラムといった上位常連のアプリケーションすべてを11日に上回った。2位のフェイスブックは22分8秒だった。

　また、ポケモン・ゴーは11日にDAU数2100万人を数え、キャンディー・クラッシュ（Candy Crush）が2013年に記録したモバイル・ゲームのDAU数で過去最高を塗り変えた。