Friday, September 28, 2018 11:04 AM
ウォルマート、ブロックチェーンで食品追跡
小売りチェーン最大手のウォルマートは、卸業者から購入する食品の安全性向上に向けた新しい取り組みとして、IBMと共同でブロックチェーンの活用を進めている。
ZDネットによると、ウォルマートと傘下の会員制量販店サムズ・クラブは、ロメインレタスやほうれん草といった葉物野菜の卸業者に対し、世界の食品流通に特化したIBMのブロックチェーン技術による食品移動追跡機能を2019年秋までに実用化するよう要請する方針だ。
ウォルマートとサムズ・クラブで販売するほぼすべての生鮮食品を、畑から売り場までほぼリアルタイムで追跡できるようにすることで、食品に関する説明責任を果たし、流通経路の透明性と食品の安全を大幅に強化する。
ウォルマートとIBMは16年から、ブロックチェーン技術を基盤とした商品追跡機能の導入を段階的に進めている。計画の狙いは、食品の安全性に問題が生じた場合の回収および販売停止による損失を最小限に抑え、卸業者や店舗網を経済的打撃から守ることにある。
IBMは最近、ブロックチェーン技術の産業向け応用を強めており、すでに食品販売や銀行、海運といった業界の大手にブロックチェーンを使った供給網管理を提供している。17年には、ドールやドリスコルズ(Driscoll’s)、クローガー、ネスレといった食品・スーパーマーケット大手との協業を開始した。