Tuesday, August 30, 2016 11:10 AM
国際宇宙基地でプラスチックを再生利用〜現場で立体印刷しゴミ削減を図る
米航空宇宙局(NASA)は、ワシントンDC拠点のテザース(Tethers)の協力を得て、国際宇宙基地(ISS=International Space Station)でのプラスチック再生利用および立体印刷によるゴミ削減を試みる。
テザースが開発したポジトゥルージョン・リサイクラー(Positrusion Recycler)という装置は、包装材や器具類、道具類、食器類、食品容器といったプラスチック製品を処理して、立体印刷用に繊維状にする。
エンバイロメンタル・リーダー誌によると、NASAは、ポジトゥルージョン・リサイクラーをISSに設置し、ISS内で出るプラスチック・ゴミを現場で処理することで再生されるプラスチックを材料として、ISS向けの交換用部品や構成品、宇宙飛行士が使う器具類をリファブリケイター(ReFabricator)で立体印刷する計画だ。
リファブリケイターは、慶応大学の研究班が中心となって開発した立体印刷機。
NASAでは、閉ループ・システムによってコストを削減できると見込んでいる。軌道に乗せるための打ち上げには、1ポンドあたり1万ドルのコストがかかる。ISSへの補充品運搬量を減らせれば、今後の打ち上げコストを減らすことが可能となるほか、「銀河廃棄物」の削減にも寄与できる。
テザースが今回獲得したNASAとの契約は75万ドル。