Monday, February 04, 2019 9:12 AM

中国製ソーラーパネルの価格、回復の兆し

 2018年に落ち込んだ中国製ソーラーパネルの価格が回復し始めており、世界の太陽光発電業界はこれまでの勢いを失うとみられている。

 ロイター通信によると、ソーラーパネル価格は、世界最大の生産国である中国が肥大化した業界の縮小を図って政府補助金を減らしたため、18年に約30%下落した。中小メーカーは破綻の危機に瀕し、在庫の処分や海外での販売に走ったため価格はさらに下がり、太陽光発電所やソーラー発電事業への投資家は思いがけない恩恵にあずかった。

 しかし、パネル製造の世界大手である中国GCLシステム・ インテグレーション・テクノロジーのエリック・ルオ社長は、1月下旬にスイスであった世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で「お祭り騒ぎは確実に終わった」と述べた。GCLは垂直統合型の経営方式であるため、パネル価格が低下してもソーラー発電所が得をして緩衝材の機能を果たしたが、国際供給チェーンを持たない小さな中国メーカーは深刻な打撃を受け、業界の統合促進や事業閉鎖につながったという。