Tuesday, April 16, 2019 10:06 AM
金融サービスでの機械学習導入が加速
金融サービス業界で機械学習技術の導入が加速しており、その傾向はしばらく続くとの見通しを金融データ提供大手のリフィニティブ(Refinitiv)が発表した。ただ、機械学習に学習させるデータの質にはまだ難点があるとも指摘した。
ロイター通信によると、リフィニティブが金融サービス大手らの幹部447人を対象に電話で調査したところ、90%以上が機械学習を複数分野ですでに活用しているか実装中だと回答した。
調査では、機械学習とは金融市場の分析に使われるアルゴリズムや統計モデルを指し、人による指示や監督がまったく介在しないことと定義された。
調査ではまた、機械学習の導入や運用においてデータの質が最大の障害になっていることが分かった。解析材料として使われるデータの内容や質、量によって解析結果が大きく左右され、偏見や偏重が含まれる解析結果に基づいて意思決定が下される部分を排除しきれていないという懸念も報告された。
機械学習は以前から、資金力のあるヘッジファンドによって使われている。それらの先行大手は、種々の金融データを複雑なアルゴリズムによって分析し、金融商品の売買の意思決定に役立ててきた。
クラウド電算の普及とコスト削減圧力の強まりによって、機械学習を導入する金融サービス会社や銀行が激増しており、その傾向が今後加速するのは確実と見られる。