Friday, May 24, 2019 10:05 AM

グーグル・クラウドとインフォマティカが提携

 アルファベット(Alphabet)傘下のクラウド電算事業グーグル・クラウド(Google Cloud)は先日、データ管理ソフトウェア開発会社インフォマティカ(Informatica、カリフォルニア州レッドウッド・シティー拠点)と提携し、企業がデータ活用をさらに強化できるようにする技術サービスを共同提供する計画を明らかにした。契約金に関する詳細は非公表。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、グーグル・クラウドは提携のもと、インフォマティカのデータ管理および統合ツールをグーグル・クラウド・サービスに組み込み、機械学習を含む最先端のデータ解析および管理アプリケーション群をクラウド・サービスの顧客会社らに提供する計画だ。グーグル・クラウドの利用会社らはそれによって、蓄積した膨大な量のデータを解析して洞察を抽出することを大幅に簡便化かつ高性能化できる。

 グーグル・クラウドは、データ・ストレージのプラットフォームや市場分析ツールのほか、データ解析アプリケーションを提供しているが、大量のデータを集めて整理し解析できるようにする部分に課題をかかえていた。グーグル・クラウドは、以前から協力関係にあるインフォマティカと提携し、インフォマティカの技術を統合することでそれを解消した。

 インフォマティカの技術は、種々の機器のあいだでのデータ管理をクラウド基盤で提供でき、さらに、異なるクラウド・サービス間でのデータ管理も可能にすることを武器とする。

 多くの会社では、大量のデータの発生と蓄積にによって、データの整理や統合、管理が複雑化し、会社にとって新たな課題になりつつある。それと同時に、データ活用の重要性が事業運営や意思決定にとって、より高まっている。信用点数報告サービス大手エクスペリアン(Experian)がデータ管理担当者1000人を対象に調査を実施したところ、事業戦略を練る際にデータが必須の要素になっている、と答えた割り合いは約80%に達した。さらに、増え続けるデータの量とそのあつかいは、規制や社則の順守の面で負担になっており、その傾向は強まるばかり、と過半数のデータ管理担当者が答えた。

https://www.wsj.com/articles/google-cloud-informatica-team-up-to-tame-data-11558455378