Monday, June 10, 2019 10:01 AM
ドローン・データは法的証拠の宝庫
無人航空機(ドローン)は、自律飛行精度が上がると同時に価格が下がっていることから、犯罪での悪用が懸念される反面、ドローン・データが証拠として役に立つ現象も顕著になっている。
ベンチャービート誌によると、ドローンによるささいな事件は増えており、最近では、ボストンやフランクフルトで不審なドローンが目撃されて騒ぎになった。ドローンは、たとえば、球場といった大勢の人が集まる公共の場所での安全性やプライバシー、安全保障に問題をもたらす可能性がある。
しかし、その一方で、ドローンが記録する各種のデータは、犯罪捜査での証拠として事件解決に寄与している。スマートフォンや身体装着端末、そのほかモノのインターネット(IoT=Internet of Things)機器のデータが証拠として使われる事例は近年に増えている。それと同じ動きがドローン・データにも起き始めている。
ドローンは、場所や時間、飛行の速度や高度といったデータを記録するほか、ドローンが撮影した映像に映り込んだ人物の顔認証、また、クラウド電算システムに蓄積された各種のデータによる検証や裏付けによって証拠として活用され始めている。
さらに、ドローン最大手DJIが提供するDJIゴーやDJIクラウド、スカイピクセル(SkyPixel)といったドローン・データ・サービスでは、登録利用者とドローン利用に関するデータが蓄積されていることから、不審ドローンを捕獲すれば、利用者や運用歴に関する詳しい情報を簡単に調べることができる。
ドローン・データはそのほか、保険業界でも活用されている。事故が起きた際の証拠として使われることもあれば、被害状況の空撮による損害規模の算出に使われる事例も増えている。
米連邦航空局(FAA)によると、米国内のドローン登録者数は2018年に100万人を突破し、大幅に増加中だ。FAAは、ドローン登録サイトのUAS(unmanned aerial systems)を運営している。一般市民は、同サイトを使って簡単に登録できる。
【https://venturebeat.com/2019/06/03/drone-data-is-a-digital-forensics-gold-mine/】