Friday, June 21, 2019 9:55 AM
ランド・オー・レイクス、人工知能で販売増
酪農製品大手ランド・オー・レイクス(Land O’ Lakes)は、自社製品の適正価格を決定するのに人工知能を活用し、売り上げ増に成功している。
CIO誌によると、同社は、販売および販促のてこ入れの一環として、人工知能技術を駆使したデータ分析プログラム「データ・トゥ・ヴァリュー」を2017年に開始した。
同プログラムの目的は、データ分析ツール群を刷新し、散在する各種のデータを効率よく集めて分析することで、データに埋もれる洞察を導き出すことだ。同社はそれにともなって、情報技術と販売、販促、そして財務の各部署を連携させる体制を整備した。
同社製品の顧客は、飲食店やスーパーマーケット・チェーン、個人商店にまたがる。また、酪農製品は、天候や先物取り引きの相場によって価格が左右される。そのほか、売れる商品の種類や量は市場(地域)によって異なるため、販売部隊や販促部隊を効果的に配置することも重要な要素となる。
同社は、そういった内外の要因を包括的にとらえて販売と販促の効果を最大化するために、人工知能技術会社の協力を得て、独自のモデリング・システムを構築した。同社はそれにともなって、オープン・ソースのアパッチ・ニフィ(Apache Nifi)を採用した。アパッチ・ニフィは、アパッチ・ソフトウェア財団のソフトウェア・プロジェクトで、ソフトウェア・システム群のあいだでのデータの流れを自動化する。
同社はそれによって、多くのデータ源からの膨大な量のデータの収集や整理を大幅に効率化し、各種の要因を加味した需要および売れ行きモデリング・システムによって、どの商品をどの市場(地域)でどの顧客にどのように販促すべきかの意思決定の材料となる洞察を導き出し、そのデータ分析結果を各部署で横断的に共有した。
同社はその結果、販促効果を40%引き上げ、顧客会社との取引高の平均を2年前とくらべて12%増やした。また、これまで考慮しなかった地域に販売部隊を配置するという決定をくだせたことで、販売高の拡大を実現した。
【https://www.cio.com/article/3402736/ai-helps-land-o-lakes-churn-data-into-sales.html】