Friday, July 05, 2019 10:08 AM

ノキア、港湾ターミナル業務自動化で協力

 港湾貨物ターミナル業務の自動化技術を提供するカーゴテック(Cargotec、フィンランド拠点)傘下のカルマル(Kalmar)と、プライベートLTE(Long-Term Evolution)通信サービスを提供するウッコヴァーコット(Ukkoverkot、フィンランド拠点)は、プライベートLTE通信網の設計や構築、運営をめぐってノキア(Nokia)と2年間の協力契約を結んだ。

 ロボティクス・アンド・オートメーション・ニュースによると、カルマルとウッコヴァーコットは提携のもと、港湾ターミナルの環境を電子的に模倣する試験用の通信網を構築し、港湾ターミナル向け自動化技術の研究&開発に活用する。両社は、4G(LTE)のプライベート通信環境でM2M(マシン・トゥ・マシン)通信を試験し、それまでの無線技術と比較する計画だ。

 プライベートLTE通信網は、ワイファイよりも安全性と信頼性にすぐれている、とカーゴテックは説明している。また、プライベートLTEは、末端電算に比べて通信遅延性が小さく、通信容量が大きいため、産業用の重要情報を即座に分析したり、動画を介して機械を遠隔操作したりするといった用途に向いている。

 「新しい5G対応のLTEソリューションは、当社にとって重要な事業資産になるだろう」と、カルマルの研究責任者ペッカ・イリ・パウヌ氏は話した。「プライベートLTE通信は、信頼性の高い遠隔操作にとって必要なセキュリティーとリアルタイムの動画を実現する」。

 ノキアはこれまでに、業務にとって欠かせない重要な無線通信網を1000ヵ所以上で構築してきた。

 カルマルは同事業において、周波数2.6ギガヘルツで5G対応のノキア・デジタル・オートメーションというプラットフォームを採用する。「それによって、デジタル化の興味深い新たな事業機会が多数もたらされるだろう」「信頼性、大容量、低遅延性、セキュリティーというプライベートLTE通信の特長をすべて備えたものとなる」と、ウッコヴァーコットのヨーコ・トップライネン部長は述べた。

https://roboticsandautomationnews.com/2019/07/03/nokia-partners-on-wireless-digitalisation-infrastructure-for-ports-and-terminals/24106/
https://www.cargotec.com/en/nasdaq/press-release-kalmar/2019/kalmar-ukkoverkot-and-nokia-build-a-wireless-digitalization-infrastructure-for-port-and-terminal-rd/