Tuesday, September 03, 2019 10:18 AM

英国のEV充電施設数、ガソリンスタンド上回る

 英国内の電気自動車(EV)充電施設の数が、化石燃料車向けのガソリンスタンドの数を上回ったことが分かった。ロンドンに本部を置く民間団体エネルギー協会(EI)とEV充電施設の情報サイト「ザップマップ(Zap-Map)」の情報を基に、日産自動車が発表した。

 日産によると、英国には現在9300カ所の充電スタンドがあり、ガソリンスタンドは8400カ所。充電スタンドのうち高速充電が可能な施設は1600カ所で、一般的なEV用バッテリーの80%近くを1時間以内に充電できる。

 英国日産のカリャナ・シヴァナナム氏は「多くの消費者が次の車はEVにすると言っている。これは、業界には消費者の2つの要求を満たす必要があることを意味する。1つは航続距離をどれだけ伸ばせるか、そのためにどのような技術を搭載すべきか、もう1つはどこで充電できるか、またどれだけ便利にするかということだ。われわれは今や、多くの消費者が当初感じていたEVの航続距離に対する懸念を払拭した。次の課題は、充電インフラをEVの台数に合わせて整備すること。そして充電自体を楽しく、努力を必要としないものにすることだ」と述べた。

 日産によると、EV充電施設がガソリンスタンドの数を追い抜いた時期は予想より1年近く早かった。ザップマップによると、7月は1日に2基のペースで新しい高速充電器が導入された。英国内のほとんどの高速道路サービスステーションにはEV充電器が設置されており、そのほとんどで高速充電の選択肢がある。

 政府当局も、EV充電施設の増加につながる多くの政策を実施している。ロンドン交通局は、2018年だけでも1000以上のEV充電拠点を設置した。英国政府も最近、すべての新築住宅にEV用充電器の設置を義務付ける法案を発表し、国内のEV充電インフラ整備に4530万ドルを投資する計画も進めている。