Tuesday, October 29, 2019 10:07 AM

GMとトヨタ、政権後押し〜加州独自の環境規制阻止で

 ゼネラル・モーターズ(GM)、トヨタ自動車、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)などいくつかの自動車大手は28日、カリフォルニア州が独自に排ガス規制を定める権限の取り消しを決めた連邦政府を後押しする方針を表明した。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、トランプ政権は9月、加州が車の排ガス基準を独自に設定することを認めてきた連邦の免除措置を撤廃すると発表した。これを受けて環境防衛基金(EDF)、天然資源防衛評議会(NRDC)などの環境団体は同月、免除撤廃の無効化を求めて提訴した。

 GM、トヨタなどは今回、業界団体の世界自動車メーカー協会(AGA)とともに、政権側を支援する第三者として訴訟に介入する方針を発表した。

 上記の訴訟の直前にも、加州など23州が同様の訴訟を起こしている。

 AGAのジョン・ボゼラ代表は「自動車業界はコストを押し上げ、消費者にペナルティを課す重複した一貫性のない基準と向き合っている。われわれは訴訟に介入(して政権を支援)する義務があ」と述べた。

 トランプ政権は、2012年に加州と当時のオバマ政権、自動車業界の大部分が合意した厳しい排ガス規制を緩和することを政策の優先事項に掲げている。

 ただ、フォードやホンダ、フォルクスワーゲン(VW)、BMWは7月、加州が独自で定める厳しい排ガス基準に従うことで合意しており、GMなどの今回の動きには加わっていない。