Tuesday, November 12, 2019 9:13 AM
走行中の音声録音機能を提供へ〜ウーバー、犯罪増加する中南米で
配車サービス大手ウーバーは、ラテンアメリカの2大市場であるブラジルとメキシコで、移動中の安全対策として車内の音声を録音できるアプリ機能を利用者およびドライバーに提供すると発表した。
ロイター通信によると、同社は米国やインドなどで乗客の安全問題に厳しい目が向けられているが、ラテンアメリカでは乗客やドライバーが車を狙った強盗に遭ったり、殺害されたりする問題も起きており、対応に乗り出している。
音声録音機能はまず2国で導入するが、最終的にはラテンアメリカ全体やそれ以外の国でも導入する可能性がある。同社は財務報告書で「株式上場以降、ラテンアメリカで当社のプラットフォームを使った走行中に利用者やドライバーが武装強盗、暴行、レイプといった犯罪に遭う例が増えている」と報告している。
プライバシー問題を避けるため、録音の内容は暗号化されアプリでは再生できないが、乗車中に不正行為や犯罪に巻き込まれた場合は同社に録音を送信すれば社員が内容を確認し、要請があれば警察機関とも情報を共有する。
録音機能は、運転手か利用者が携帯電話アプリを使って起動させた場合のみ始動する。ブラジルとメキシコでは、まず幾つかの都市で試験導入する。ブラジル部門のクローディア・ウッズ責任者は「ラテンアメリカの景気悪化に伴い犯罪も増える傾向にある」と話している。