Wednesday, December 04, 2019 9:13 AM
宅配業界は大忙しに〜年末商戦、厳しい配送日程
この時期オンラインで買い物をする人は、品物が予定通り着くかどうか例年より気を揉む可能性がある。2019年は感謝祭の時期が例年より遅く、年末商戦期が6日短い。このため配達会社がかつて経験したことのない厳しい配送日程に直面しているからだ。
感謝祭は11月の第4木曜と定められており、今年は最も遅い28日だった。習慣的に感謝祭明けが年末商戦の始まりと言われているため、今年はハヌカ(ユダヤ教徒の祭り)までは23日、クリスマスまでは26日しかないことになり、その間にフェデックス、米国郵政公社、UPSその他の配達業者は20億個を超える小包を宅配しなければならない。
ウォールストリート・ジャーナルによると、前回、業界が厳しい配送日程を経験したのは13年だった。ただし商務省の統計によると、同年の国内eコマース市場規模は現在のおよそ半分だった。
短い商戦期のシフト調整は、独自の物流網を構築しているアマゾンにとっても大きな試練となる。同社の13年10〜12月期の売上高は260億ドル。19年は少なくとも800億ドルに達すると同社は見込んでいるが、国内では多くの品目を無料で即日配送するという約束を守らなくてはならない。
シティグループの輸送分野担当アナリスト、クリスチャン・ウェザビー氏は「宅配業者の段取りはこれまでで最も困難なものになるはずだ。人々が間違ったギフトを受け取る確率は非常に高い」と話している。
一方、宅配各社は、出荷時期の調整と13年以降のネットワーク増強によって、短期間でも対応は可能だと自信を見せる。各社とも高速、自動の荷物選別機能を活用し、小売業者との連係を緊密にして対処する構えだ。
UPSは過去2年間、人口が多い地域に6カ所の仕分け拠点を設置するなど、自社配達網の拡大と近代化に数十億ドルを投入。その結果、1時間で80万個以上の荷物を振り分けられるようになった。さらに同社は13年以降、23機の輸送機を導入し、土日も配送を行っている。UPSが19年、感謝祭から20年1月1日までに配送する荷物の量は前年比5%増の約8億個になる見込みだ。