Thursday, September 29, 2016 9:50 AM

ファイザー、分社化を中止〜製薬大手を維持

 製薬大手ファイザーは、特許期間が残る医薬品とその他の古い医薬品を扱う部門に事業を分割する計画を中止すると発表した。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、同社は分社化の準備でこれまでに少なくとも6億ドルを費やしたが、イアン・リード最高経営責任者(CEO)は現在のままが「最善の体制」と判断したという。「社内で2つの分離・自立した部門を運営することで、分社化で見込まれる多くの利点を既に得ている」と、同CEOは説明した。

 ファイザーが昨年後半にアイルランドの同業アラガンとの合併合意を発表して以来、市場の大部分は分社化の可能性が高まったと考えたが、今年4月、本社を外国に移すことで課税を逃れるやり方を阻止しようとするオバマ政権の動きを受けて同社は合併を断念した。

 ファイザーの新しい医薬品部門の2015年売上高は268億ドル、古い医薬品部門は221億ドルだった。16年は両部門合わせて少なくとも510億ドルが見込まれる。