Tuesday, April 28, 2020 10:21 AM

外出制限の街で配達ロボット活躍〜英公務員の買い物支援

 新型コロナウイルスの感染拡大で外出制限が実施されている英南部の都市ミルトンキーンズで、配達ロボットが大活躍している。

 ロイター通信によると、このロボットは大人のひざほどの高さの白いプラスチックの箱に6つ車輪が付いたデザインで、目的地まで自律走行して物を運ぶ。2018年から食料雑貨の宅配で利用が始まっていたが、3月23日に厳しいソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)規制が敷かれてからは、国営医療サービス事業の国民保健サービス(NHS)職員に無償で食料雑貨の配達を提供している。

 ロボットを製造する米スターシップ(Starship)のヘンリー・ハリスバーランド副社長(マーケティング担当)は「現在、地域のNHS職員に無料配達を提供している。この非常時に彼らの生活を少しでも楽にしたい。週80時間働いている人も多く、食料品店に行く時間もないためこのロボットを使って買い物をしている。ソリューションに貢献できてうれしい」と話している。

 ロボットには買い物袋数枚分の食料雑貨を入れられ、赤い旗が付いたアンテナのようなものが出ているため走行中も見つけやすい。

 スターシップは過去3週間でミルトンキーンズの配送ロボットを以前の倍の70台に増やし、すでに10万回の配達を完了している。自分のところにも配達してもらえないかという住民からの問い合わせも増えており「できるだけ早くもっと多くの人にサービスを提供できるよう、拡張に向けて手を尽くしている」(ハリスバーランド氏)という。