Thursday, May 07, 2020 9:55 AM

紫外線で航空機内を除染〜新型コロナで既存技術に脚光

 滅菌ロボット専門メーカーのダイマーUVCイノベーションズ(Dimer UVC Innovations、カリフォルニア州)では、2014年に発売した紫外線(UV)で航空機の客室を除菌する洗浄機「GermFalcon(ジャームファルコン)」の需要が急増している。

 ロイター通信によると、共同設立者のエリオット・クライテンバーグ社長は「パンデミック(世界的大流行)の発生によって業界の需要が高まることを望んでいたわけではないが、現実はそうなっており、可能な限り速くユニットを生産している」と話している。販売台数は公表していないが、新型コロナウイルスの感染拡大中は無料で業界にこの機械を提供しているという。

 ジャームファルコンは、機内食の配膳で使われるフードカートのような形をしており、人が押して通路を移動させながら、左右に翼のように伸びた部分から放出される短波長紫外線(UV-C)で客室内の表面を消毒していく。オペレーターは防護フィルムによって有害な紫外線から守られ、1本通路のナローボディー機なら3分で消毒できるという。