Tuesday, June 09, 2020 9:55 AM
国務省、在外米国人の帰国支援にデータを活用
国務省は、新型コロナウイルス感染症への対応業務を支えるため、データ活用を積極化させている。
新型コロナ感染が世界各地に急拡大したのを受けて、国務省は135カ国に住む9万人以上の米国人の本国帰還を支援する必要に迫られた。
ネクストガブによると、国務省の最高データ責任者ジャニス・デガルモ氏は「コロナ対応作業部会のさまざまの業務を2カ月前からサポートしてきた。とりわけすばらしい成果を出したのが帰還支援作業部会だ」と話す。
帰還作業部会は、5月27日時点で136の国と領土から1017の航空便を使って9万5083人の米国人を帰国させた。その1人ひとりの手配や調整に際して、帰還作業部会と国務省のコロナウイルス・グローバル対応調整部(CGRCU)が活躍した。
国務省の最高データ責任者は、センター・フォー・アナリシス(CfA)を率いる立場にあり、データ分析と管理の統括を主任務とする。今回のパンデミック発生後、CfAをはじめ複数の部局が協力して、新型コロナ・データ分析チーム(CDAT)をすぐに立ち上げた。CDATはデータ科学を専門とする技術者らで構成され、感染症に関係するデータを集中して管理する部門となった。
CDATは米国人の帰国支援に際して、オープンソースのデータと省内の独自データをダッシュボードに統合した。意思決定を下す管理職が、どの国を優先すべきか、どの経路で移動させるべきかを理解できるようにすることが目的だった。
CGRCUとCDATは、最終的に国ごとのプロファイルやほかのツールを開発して、個々の場所の各種の規制といった情報をすばやく把握できるようにした。その業務は現在も継続中だ。