Monday, August 03, 2020 10:08 AM

シーメンス医療機器部門、放射線治療の米バリアンを買収

 独複合企業シーメンスの医療機器部門シーメンス・ヘルシニアーズ(Siemens Healthineers)は2日、放射線治療機器大手のバリアン・メディカル・システムズ(Varian Medical Systems、カリフォルニア州)を164億ドルで買収すると発表した。がん治療分野でトップの地位確立を狙う。

 ロイター通信によると、2018年にシーメンスからスピンオフし、上場したシーメンス・ヘルシニアーズが、成長を目指した動きを見せるのは初めて。買収提示額は1株当たり177.50ドルで、7月31日のバリアン株終値に24%上乗せした水準。親会社のシーメンスがまずヘルシニアーズに買収資金として152億ユーロ(179億ドル)をつなぎ融資し、ヘルシニアーズは年内をめどに新株発行も行う。

 ヘルシニアーズのヨッヘン・シュミッツ最高財務責任者(CFO)はロイターに対し「この買収で当社の地位は大きく強化され、心臓病と神経症にがん治療の分野が加わる」と述べた。