Friday, August 07, 2020 10:10 AM

BMW、「X5」の燃料電池車バージョン生産へ

 独BMWは、中型SUV「X5」の水素燃料電池バージョン「iハイドロジェン・ネクスト(i Hydrogen NEXT)」を市場投入する。これは、1種類の技術が支配的になるまではできるだけ多様な動力源の製品を生産するという同社の方針による。

 ブルームバーグ通信によると、BMWは2022年に「iハイドロジェン・ネクスト」の限定生産を開始する。搭載する燃料電池はトヨタが供給する。オリバー・ツィプセCEOは、この技術が「BMWの製品ラインアップの新しい柱になる可能性がある」と述べた。

 燃料電池は、ガソリンと同様の素早い燃料補給と長距離走行を可能にし、電気自動車(EV)に今もつきまとう問題の多くがなくなることから、長期間通用する新世代の推進方式と考えられてきた。しかしいくつかの自動車メーカーは、開発コストが高いことを理由に、さらに最近は新型コロナウイルスのパンデミックへの対応で手元資金の流出を抑える必要に迫られて、燃料電池車の開発を断念している。ダイムラーは4月、SUV「GLC」の水素燃料バージョン開発を中止し、燃料電池車はボルボ・グループと共同開発するトラックとバンに絞り込む方針を発表した。