Thursday, September 17, 2020 9:49 AM

コロナ危機でM&Aが加速〜世界の取引総額2兆ドルに

 2020年の世界の合併・買収(M&A)の取引総額が2兆ドルに近づいている。最近発表されたソフトバンクグループ(SBG)による英国の半導体設計子会社アーム(Arm)の売却(400億ドルで米半導体大手エヌビディアへ)を含む超大型案件が完了すると、総額のほぼ5分の1をテクノロジー関連の企業が占める。

 ロイター通信によると、活発なM&Aは景気低迷の後に見られることが多いが、金融情報リフィニティブのデータによると、20年に入って発表されたM&Aの取引総額は1.97兆ドルで、08年の金融危機の後の09年と10年のそれぞれ1.26兆ドル、1.6兆ドルをすでに上回っている。これは、新型コロナウイルス問題による経済への影響がいかに大きいかを示している。

 このうちテクノロジー企業のM&A取引額は17.8%を占め、00年のドットコム・ブーム以来最高の3514億ドルとなっている。2位の金融サービスは2888億ドルで14%。案件数を見ても、現時点までの合計3万件中、テクノロジー企業が対象の取引は5966件を占めている。