Tuesday, November 17, 2020 9:02 AM
ウーバー、AV開発部門売却へ〜オーロラと交渉中
配車サービス大手ウーバー(Uber)は、自動運転車(AV)開発部門であるアドバンスト・テクノロジーズ・グループ(ATG)をAV開発新興企業オーロラ・イノベーション(Aurora Innovation)に売却する協議を進めている。
ピッツバーグ・ポスト・ガゼット紙が関係者3人の話として伝えたところによると、ウーバーATGとオーロラの協議は2019年10月から続いており、合意に達するかどうかは不明。両社の広報担当者は取材に応じていない。
ATGにはトヨタやソフトバンクが出資しており、事業の評価額は72億ドル以上と巨大だ。
ATGとオーロラはいずれもペンシルベニア州ピッツバーグでAV開発を進めており、競争関係にある。
関係者らによると、ウーバーは、AV開発にコストがかかりすぎることから配車サービスと食事配達サービスのウーバー・イーツに経営資源を集中させる方針を検討していたところに、新型コロナウイルスの大流行が起きたため、方針の実行を早めたとみられる。
オーロラは、ピッツバーグとサンフランシスコでAVの公道試験を実施している。20年7月には、コロナ下でもAV開発を強化するためテキサス州ダラス・フォートワース地区に研究&開発(R&D)および試験施設を設置する計画を明らかにした。
ウーバーとオーロラの交渉がまとまれば、オーロラの従業員数は3倍に増え、ウーバーは巨額の売却益を手にする。また、ウーバーがオーロラに出資して資本提携する可能性もある。ウーバーはそれによって、AVを使った配車サービスと食事配達サービスを商業化する際、AV技術をオーロラから優先的に調達できる。