Friday, April 16, 2021 10:27 AM
スマートめがねで製造現場のデジタル化を支援
英国拠点の製造業向け技術ソリューション新興企業メイド・スマーター(Made Smarter)は、スマートめがねを使って顧客会社の製造現場を見ながら、効率化のための助言サービスを提供している。
プロダクション・エンジニアリング・ソリューションズ誌によると、中小の製造業者をおもな対象とする同社のサービスは、スマートめがねを使って顧客の工場を仮想訪問し、現場の状況を確認しながら、デジタル化の機会を特定して提言する。
同社は、製造業のデジタル変革推進のために現場で助言するサービスを前から提供してきた。しかし、コーヴィッド19(COVID-19)パンデミックによって現場訪問が難しくなったため、くわしい現場状況を把握することが困難になった。同社はそこで、スマートめがねを使うことでその解消を試みたところ、それが奏功した。
「地域内の141社にサービスを提供でき、工場の業務過程を最大限に効率化するデジタル・ツール群や技術を特定することができた」と、メイド・スマーターの工業デジタル技術専門家ウィル・キングホーン氏は話した。
「現場で製品がどのようにつくられているかを見るには、生産ラインを自分の目で見るのが何よりだ」「スマートめがねには、その代替としてすばらしい効果がある」「両手をふさがれないため、しくみを実演することもできる」と同氏は説明した。
商業用の粘着テープを製造するジェイテイプ(JTAPE)は、メイド・スマーターのサービスを活用した製造業者の一つだ。ジェイテイプのシステム管理者ダニエル・コープランド氏は、「仮想生産ライン視察のおかげで、当社の業務とそのやり方を完全に理解してもらうことができ、非常に役立った」と語っている。
ジェイテイプでも、パンデミック中の課題を克服するためにスマートめがねの導入に投資しつつある。「通常であれば、当社の営業班は1日に8〜10回の顧客訪問で製品を実演しているが、パンデミック発生以来、完全に出張を停止している」「そのためわれわれは、営業担当者たちが実演するためのスタジオを開設しようとしている」とコープランド氏は話した。同社は、そのスタジオでスマートめがねを活用して仮想営業を実現したい考えだ。
https://www.pesmedia.com/made-smarter-programme-15042021/