Monday, June 14, 2021 9:46 AM

VW関連業者から顧客情報流出〜北米の330万人超

 フォルクスワーゲン(VW)グループ・オブ・アメリカは11日、330万人を超える北米の顧客情報が関連業者を通じて流出したと発表した。

 ロイター通信によると、流出したのは、ほぼすべてが高級部門アウディの車両所有者または顧客候補の情報。情報の取得を許可されていない第三者が、アウディ部門および米国とカナダのディーラーの一部がデジタル販売とマーケティングで取り引きしたテクノロジー企業から、顧客およびアウディ車の購入を検討する人々の個人情報の一部を入手したという。

 オートモーティブ・ニュースは、アウディ・アメリカ社長がディーラー各社に送った通知の内容として、このテクノロジー企業がデジタルマーケティング技術サービス企業シフト・デジタル(Shift Digital、ミシガン州)だと報じた。 

 ロイターによると、顧客情報は2014年から19年にかけて販売とマーケティングを目的に収集され、テクノロジー企業がその電子ファイルをセキュリティで保護されない状態にしていた。

 VWアメリカは規制当局に対し、顧客情報の大部分は電話番号と電子メールアドレスだけだったと説明した。ただ、一部には購入またはリースした、あるいはディーラーに問い合わせた車両に関する情報や、運転免許証番号など重要な個人情報も含まれ、該当者は9万人に上る。VWはこれらの個人に無料の信用保護サービスを提供すると話した。

 重要な個人情報は95%以上が運転免許証番号で、少数例として生年月日、社会保障番号、口座番号などの追加情報が含まれていた。カナダ関連では重要個人情報の流出はなかった。

 情報が流出した330万人のうち、310万人以上は米国人。VWは第三者が情報を入手した時期について、19年8月から同社が流出を認識した21年5月までのある時点と考えている。