Thursday, August 19, 2021 4:29 AM

給与を暗号通貨で払う日は来るのか

 暗号通貨は、多国籍企業が従業員の報酬を支払う際の通貨として魅力があるかもしれない。テスラはしばらく前に、15億ドル分のビットコインを買ったことと、将来にはビットコインでの支払いを受け付ける方針を打ち出した。また、銀行大手BNYメロンは、暗号資産関連の金融サービスを立ち上げる計画を発表したばかりで、暗号通貨への関心が最近急激に強まっている。

 インドのファイナンシャル・エキスプレスによると、事業を国際展開する会社にとって世界各地での給与支払い業務は煩雑になりがちで、暗号通貨によってそれを解消できる可能性がある。

 先進国では法定通貨が安定しているものの、開発途上国では為替レートの変動が激しいこともある。また、国外送金には中継銀行が必要になることも多く、手間や費用、時間がかかる。

 ブロックチェーンで管理される暗号通貨を使えば、給与支給過程を劇的に効率化でき、コストも手間も削減できる。さらに、暗号通貨で給与を受け取れるという魅力が、人材獲得競争で武器になるかもしれない。

 さらに、契約社員やフリーランサーの管理をブロックチェーン基盤のスマート契約によってデジタル化し、一定の条件を満たせば支払いが承認されるようにするこで、不正請求といった問題を回避できる。

 ブロックチェーンはそのほか、求人および求職のシステムにも応用可能だ。たとえば、求職者が自分の学歴や雇用歴の記録をブロックチェーン上に保管しておき、応募先の会社にそれへのアクセスを許可すれば、求人会社らがそれらを迅速に確認できる。求人側は、出所の確かな情報によって候補者の経歴を審査でき、人材採用過程を短縮かつ簡便化できる。

 人材資源管理担当者らは、ブロックチェーン技術の潜在性に注目しておく必要があるだろう。

https://www.financialexpress.com/industry/technology/crypto-calls-how-hr-managers-can-use-bitcoins-blockchain/2194071/lite/