Friday, November 12, 2021 10:40 AM

北米の産業ロボット需要、2021年に記録的増加

 北米の会社らが2021年1〜9月に導入したロボットの数は、前年同期比37%増の2万9000台という過去最高に達した。産業界の多くの会社らが新型コロナウイルス・パンデミックからの経済活動正常化に対応するなか、人手不足を克服するために自動化を積極化させる産業界の潮流があらためて鮮明化した。

 ロイター通信によると、工場やそのほかの産業用ロボット利用会社らが期中に注文したロボットの価値は14.8億ドルに達する、と業界団体の高度自動化協会(Association for Advancing Automation=A3)は11月11日に報告した。同期におけるこれまでの最高は2017年に記録された。パンデミックが自動化への動きを刺激したとみられる。

 「会社らは十分な労働力を見つけきれない状態だ。それが動機となって自動化を積極化させている」とA3のジェフ・バーンスタイン社長は話した。

 A3によると、2021年の3四半期(1〜9月)における自動車業界によるロボット注文数は20%増の1万2544台で、非自動車業界では53%増の1万6355台に激増し、非自動車業界のロボット注文数が自動車業界のそれを初めて上回った。

 テキサス州オースティン拠点の金属加工会社アシーナ・マニュファクチャリング( Athena Manufacturing)は、2021年になってから4台のロボットを導入し、計7台のロボットを稼働させている。同社がロボットを初めて導入したのは2016年だ。

 同社のジョン・ニューマン社長は、半導体製造装置に必要な部品の需要が50%も高まり、増産の必要性に迫られらが、十分な人員を確保できないことからロボットの追加導入を決めた、と説明した。

 それらのロボットは、アシーナ工場の24時間稼働を2020年に初めて可能にした。約250人を雇う同社は、作業員たちを雇いたくても見つからないため、ロボットを導入しなければ増産に対応できなかっただろう、と述べた。

https://www.reuters.com/technology/north-american-companies-rush-add-robots-demand-surges-2021-11-11/