Tuesday, November 16, 2021 10:55 AM
ユニティ、ロボティクス開発支援製品を市場投入
ゲームや三次元コンテントを制作するためのリアルタイム・プラットフォームを提供する新興企業ユニティ(Unity、ロサンゼルス拠点)は、ロボティクス技術の模擬化やモデル化を目的とした業務用ロボティクス開発支援製品「ユニティ・シミュレーション・プロ」および「ユニティ・システムグラフ(Unity SystemGraph)」を市場投入した。
ベンチャービート誌によると、ユニティ・システムグラフは、電気システムや機械システムで使われるような複雑な論理をモデル化するためのものだ。「ロボティクス開発者や工学者らが小型のシステムをモデル化またはグループ化して、より大きな複雑なシステムを比較的容易につくれるようにする」と、ユニティの人工知能技術担当上席副社長ダニー・ラング氏は説明している。
また、ユニティ・シミュレーション・プロは、「ヘッドレス」と呼ばれる認識性の低い表示機能を使うことで模擬化効率を最大50%高めコストを下げる。「分散型レンダリング(rendering、データ記述言語やデータ構造で記述された情報から、コンピュータ・プログラムを用いて画像や映像、音声を生成または合成すること)を使って複数のGPU(graphics processing unit)で模擬化環境をローカルまたはプライベート・クラウドで同時に表示できる」と、同社は説明している。それによって、数十個から数千個もの検知器を搭載したロボット群をほぼ瞬時に模擬化できる。
ラング氏によると、ロボティクスや自動運転、ドローン、農業向けの用途では、数百個の検知器と数十台のロボットを使う環境を模擬化することが増えている。実際の現場に導入する前にソフトウェアやハードウェアを試験したり、操作または運用管理担当者らに研修を提供したりすることが目的だ。
「ユニティ・シミュレーション・プロを使って、ロボティクス・システムの職務を計画するための調査を行ったりすることができる」と、同氏は話している。
ユニティの技術は、ボルボ・カーズ(Volvo Cars)やアレン・インスティテュート・オブ・AI(Allen Institute of AI)、カーネギー・メロン大学ですでに導入されている。
同社の競合には、ロブロックス(Roblox)やアーキ(Aarki)、チャートブースト(Chartboost)、マスワークス(MathWorks)、モブヴィスタ(Mobvista)がある。ユニティの技術は、それら競合各社の製品に比べてオーサリング・ツール(authoring tool、デジタル・メディア・コンテントをつくるめのソフトウェア・ツールまたはアプリケーション)の使い勝手が良く、そのためユニティのオーサリング・ツールは150万人以上の開発者に使われている、とラング氏は述べた。
https://venturebeat.com/2021/11/13/unity-moves-robotics-design-and-training-to-the-metaverse/