Friday, March 04, 2022 6:44 AM

メルセデス、数年以内にEV専用工場運営へ

 メルセデス・ベンツは2026年から30年にかけて、EVだけの製造を行う工場を複数運営する計画だ。工場を新たに建設するのではなく、市場の需要に応じて生産ラインを調整していく。

 ロイター通信によると、生産責任者のヨルグ・ブルザー氏は「EV工場を新しく建設するには時間がかかる。今後数年間で、EVだけを生産するラインをいくつか持つことは間違いない」と語った。

 メルセデスは、21年9月にIAAモビリティーショーで発表したEVブランド「EQ」の新モデル4種類のうち、「EQE」の生産を22年内にブレーメン工場で開始する。続いて北京とアラバマ州タスカルーサ工場でも生産を始める。EQEは、最長660キロの航続距離を提供し、EクラスのEVバージョンとして販売を期待されている。

 21年、EVのシェアは2.3%にとどまったものの、PHVを含めると11%だった。メルセデスは、EVとハイブリッド車の販売構成比を25年までに全体の50%にまで高め、ほとんどをEVにすることを目指している。

 既存のEV車種は全て内燃エンジン車(ICE)モデルの工場で製造され、電池はジンデルフィルゲンの基幹工場からドイツとハンガリーの工場に鉄道輸送される。ブルザー氏によると、将来は電池と車両生産の拠点をもっと近づける。