Thursday, July 14, 2022 11:10 AM

ベッコフ、産業ロボットに革新をもたらすATROを発表

 ドイツ拠点のベッコフ(Beckhoff)は7月13日、産業ロボティクス応用(アプリケーション)向けの画期的概念システム「ATRO」を発表した。

 オートメーション・ワールド誌によると、完全カスタマイズ可能型かつモジュラー・システムのATROは、非常に柔軟性のあるロボット・キネマティクス(kinematics=運動学)が特徴で、最大可搬重量10kg、最大リーチ1.3mのあらゆる用途(アプリケーション)に対応する。

 ATROは、モジュラー設計であることから、用途に応じて個々のモジュールをつなぎ合わせることができる。利用者は、用途に応じて必要な軸数を選択し、用途に必要なロボットまたはコーボットを迅速に組み立てることができる。

 データや電源、流動体物質といった内部メディア・フィード(伝達媒体)は、すべてのロボット軸の連続回転をサポートするよう設計されていることも、モジュール型システムの利点だ。

 ATROは、豊富なモジュール群によって、単純な1軸回転割り出し台から多軸多関節ロボットまで、応用法の定格可搬質量の範囲内でほぼすべてのカスタム・ロボットの設計を可能にする。モジュールを結合させることで最大16の機械腕を持つ大規模の構成も可能だ。

 さらに、適合する構造物を制御ソフトウェアでスキャンするだけで、ツインCAT(TwinCAT=ツインControl and Automation Technology)ロボティクス機能が対応する制御アプリケーション(デジタル・ツインを含む)を自動的に作成する。

 ATROソリューションは、標準的なツインCAT自動化ソフトウェアおよびイーサー(Ether)CATと深く統合できるため、あらゆる必須機械機能を組み合わせて、一つのコントローラーから複数のATROロボットを制御できるようにする。たとえば、高度のアプリケーション(用途)のための画像処理や、機械学習による動作性能の向上、解析や保守のための直接クラウド統合が挙げられる。

https://www.automationworld.com/supplier-news/news/22327364/beckhoff-automation-beckhoff-introduces-atro-the-highly-modular-fully-customizable-industrial-robot