Friday, October 14, 2022 11:50 AM

グーグル、3D動画通話ブースを実環境で試験

 グーグル(Google)は10月13日、プロジェクト・スターライン(Project Starline)の試作品の一部を協力会社らの事務所に設置し、定期的に試験する計画を明らかにした。

 テッククランチ誌によると、2021年に発表されたプロジェクト・スターラインは、三次元画像や高解像度カメラ、カスタム深度検知器、画期的なライト・フィールド・ディスプレイ(物体からの反射光を、見る位置に応じて再現することで、3D専用メガネを使わなくても実物を見ているかのような立体感のある映像を表示するシステムおよび画面)を使って、臨場感あふれる対話体験をもたらす動画通話ブースだ。専用のメガネやヘッドセットは不要。

 グーグルは現在、セールスフォース(Salesforce)やウィーワーク(WeWork)、Tモバイル(T-Mobile)、ハッケンサック・メリディアン・ヘルス(Hackensack Meridian Health)といった提携各社の職場でスターラインを試験運用する早期試用制度を展開し、実環境での実用性検証を拡大中だ。

 グーグルはこれまで、三次元動画電話ブースを本社事務所に設置し、従業員らの会議や入社式といった機会に試用してきた。また、メディアや病院、小売といった分野の100社以上の提携社たちを招待して実演し、参加者たちからの感想や意見を分析して改良を重ねてきた。

 それらの協力各社は、今回の早期試用制度開始を受けて、自身の事務所にスターライン・ブースを置いてためすことができる。グーグルは、三次元動画通話ブースが実環境でどのように使われ、どのような課題に直面するのかを提携社らとともに検証し、今後のさらなる改良に役立てる計画だ。

 ただ、スターラインが将来の事業としてどのように位置づけられるのかまだ明確ではない。いずれにせよ、アヴァター(デジタル分身)関連技術の進化や導入が活発化するなか、利用者が何も装着せずにありのままの姿で使うというそのこころみは、これからどのように進化し、どのような商機につながるのか、それとも製品化打ち切りになるのか注視されるところだ。

https://techcrunch.com/2022/10/13/googles-3d-video-calling-booths-project-starline-will-now-be-tested-in-the-real-world/