Tuesday, March 07, 2023 11:50 AM

マイクロソフト、生成人工知能基盤の「コーパイロット」を発表

 マイクロソフト(Microsoft)は3月6日、法人向けソフトウェア集合体「ダイナミクス365(Dynamics 365)」に生成人工知能機能を追加すると発表した。

 ヴァージ誌によると、「コーパイロット(CoPilot)」と呼ばれるその新機能は、顧客会社らの利用者たちが「新案説明書類やそのほか各種のコンテントをより速く作成し、時間のかかる作業を迅速に終わらせることを支援する」ソリューションとしてマイクロソフトは売り込み始めた。

 コーパイロットの生成人工知能機能は、たとえば、顧客や潜在的顧客らに送るカスタマイズ可能の電子メール・メッセージを書いたり、会議内容の概要を自動生成したり、顧客サービスのチャットや問い合わせメールに対して、それまでのやり取り内容にもとづいて回答を書いたり、販促担当者らがSQL(Structured query language)を書くことなくデータを掘り下げたりといったさまざまの仕事を簡便化または自動化する。

 マイクロソフトは、特に販促用メールの立案や文章の草稿をまかせるのにコーパイロットが適している、と説明した。それと同時に、膨大な量の問い合わせメールの処理に追われる顧客対応担当者らの仕事を劇的に軽減すると期待される。

 また、同社によると、コーパイロットは、利用者らが顧客サポート用の仮想執事を簡単につくれるようにする。コーパイロットによって創造された顧客サービス仮想執事は、オープンAI(OpenAI)の技術を使って、ビング(Bing)や自社内に蓄積された独自のデジタル知識庫を検索して回答を提示できる。

 マイクロソフトはコーパイロットについて、従業員に取って代わる自動化機能ではなく、従業員らがそれを使って効率化を促進できるようにする道具だと強調している。

 チャットGPT(ChatGPT)の開発によって一躍注目されている人工知能技術開発団体のオープンAIに巨額を投資しているマイクロソフトは、ワードやパワーポイント、アウトルックにもチャットGPTを統合していく方針だ。チームスやビング、エッジにはすでに統合されている。

https://www.theverge.com/2023/3/6/23627964/microsoft-ai-copilot-customer-support-chatbot-marketing-emails