Thursday, March 16, 2023 11:53 AM

アフラック、人工知能の導入をさらに拡大

 医療保険および生命保険大手のアフラック(Aflac)は、保険金請求処理に人工知能技術を導入することで、同業務に関する課題解消への取り組みを推進している。

 ベンチャービート誌によると、世界各地で5000万人以上に保険商品を提供している同社は、これまでは販売代理店による対面形式の営業に大部分を依存してきたが、新型コ

ロナウイルス・パンデミック発生以降、デジタル化を積極的に進めている。人工知能の導入拡大はその一環だ。

 2022年7月に最高情報責任者として同社に参画したシーラ・アンダーソン氏は、さまざまの優先課題があるなかで、人工知能をどの部分でどのように活用すれば事業にとって最大の価値をもたらすかを見きわめるのが難しいと説明している。

 同社は、以前からビッグ・データに注目してきた。現在では、機械学習を活用することで、代理店や販売員らに有効営業機会を示唆したり解約リスクを通知したりしている。2020年以降には、人工知能を全社規模で活用するソリューション群の開発を戦略的優先事項と位置づけている。2022年以降には、保険金請求処理業務過程を自動化する人工知能プラットフォームを導入した。

 同プラットフォームは、多岐にわたる商品ラインにあわせて設定された事業規則にそって機械学習させてある。目標は、比較的単純な請求案件の処理を自動化し、保険金給付を迅速化することだ。

 「規則を基本とした人工知能によってエラー率を引き下げられるうえ、より込み入った案件に資源を割けるようになる」と、アンダーソン氏は話している。

 同社は、2023年に入って以降、同プラットフォームを各種商品に拡大していく計画を推進中だ。また、請求処理以外での人工知能の活用方法も視野に入れている。

 開発計画に優先順位をつけることだけでなく、適切な技能を持つ人材を確保することも、特に人工知能のように需要の強い分野では重要性が高い。人材確保は、「私たち全員がつねに注視し続けなければならない点だ」とアンダーソン氏は述べた。

https://venturebeat.com/ai/applying-ai-at-scale-insurance-customer-story-aflac/