Wednesday, April 05, 2023 11:57 AM

ウォルマート、GPT-4を使ったチャット機能を追求

 小売店チェーン世界最大手のウォルマート(Walmart)は4月4日、ウェブサイトとモバイル・アプリケーションを刷新するのにともなって、オープンAIの大規模言語モデル(large language model=LLM)「GPT-4(Generative Pre-trained Transformer 4)」を使ったチャット機能も追求していることを明らかにした

 ベンチャービート誌によると、ウォルマート・グローバル・テック(Walmart Global Tech)の新規技術担当副社長デジレー・ゴスビー氏がこのほど取材に応じ、チャット機能について説明した。

 GPT-4のような生成人工知能(generative artificial intelligence)は、「顧客らがウォルマートに何を期待するかという点で、モバイルへの移行と同じぐらい大きなことだ」と同氏は話す。

 ウォルマートは、顧客体験だけでなく、供給網管理といった業務目的でも人工知能を積極的に活用している。顧客が買い物をする際の自然言語機能もすでに提供している。たとえば、「テキスト・トゥ・ショップ(Text to Shop)」機能では、オンライン消費者がテキスト・メッセージをタイプ入力するか発話入力することで、商品をショッピング・カートに追加できる。

 同氏によると、ウォルマートは、「会話型の買い物体験を構築するためのプラットフォームを過去5年ほどにわたって運用してきた」。今後はGPT-4を使って、その種の機能を拡充し、「販売状況に適した自然言語の理解能力を構築する」計画だ。

 ウォルマートは、GPT-4を土台にして独自の機能を重ねていく方針で、これまでに蓄積してきた商品データや顧客行動についての専有情報を活用する。

 従来のチャットボットは「タスク」基盤であり、商品をショッピング・カートに入れるといったことが可能だが、大規模言語モデルを土台とするチャットボットは「問題」基盤で、顧客が必要なことを話しかけて解決策を見つける能力をもたらす。

https://venturebeat.com/ai/walmart-vp-confirms-retailer-is-building-on-gpt-4-says-generative-ai-is-as-big-a-shift-as-mobile/