Wednesday, November 22, 2023 6:45 AM
クレイト&バレル、新たな旗艦店と初の仮想店舗を開業
インテリア雑貨小売大手のクレイト&バレル(Crate & Barrel)は、ニューヨーク市内に旗艦店をオープンすると同時に、同社初の仮想店舗を11月中旬に開設した。
リテイル・リーダー誌によると、クレイト&バレルの新しい旗艦店は、マンハッタン内フラットアイロン地区のブロードウェイ沿いにある1868年建造の歴史的建物の1階と2階の総面積2万3000平方フィートに整備された。社内の建築&設計担当部門がその内装を設計し、歴史的な建物の雰囲気を残しながらも現代的なヴィジョンを表現する内装を目指した空間だ。
小売業界では近年、オンライン市場の拡大が続いており、また、オフラインとオンラインでのさらなる技術活用による買い物体験の向上に注力する動きが活発化している。それに加えて、感謝祭翌日からは、1年間で売り上げがダントツに大きい4週間の年末商戦が始まる。その前に技術導入して年末商戦に備える小売会社は多い。
クレイト&バレルの仮想店舗は、既存の小売サイトとは別のURLで運営されている。グーグル・ストリート・ヴューで見るよりはるかに良質の画質と機能を備えた仮想店舗は、旗艦店舗の店内を正確に再現している。展示されているすべての商品には白丸の小点がついており、それをクリックするとくわしい商品説明と商品画像群が表示される。
仮想店舗内の床には、「照明」や「居間」「台所」といった商品分野のほか、「階段」や「矢印」といった移動経路が表示されている。利用者は、それらをクリックすることで仮想店舗内を自由に移動できる。画面は上下左右全方位に360度回転し、すべての場所をすべての角度から見ることができる。
商品をクリックして商品説明ページに移動し、そこで「購入」をクリックすると、既存の小売サイトに誘導されて支払いを完了できるしくみだ。仮想店舗には450以上の商品が陳列されている。
旗艦店の特徴の一つは「デザイン・デスク」だ。ニューヨーク市を拠点とするデザイナーらが同デスクを担当し、買い物客たちの相談に応じる。デザイナーの人数は、多いときには30人に達する。同機能は物理店舗でも仮想店舗でも提供される。
買い物客が市内居住者であれば、担当デザイナーが顧客の家に赴いて、装飾や調度品を選ぶ過程を支援する。遠距離の場合には、客の宅内の様子をオンラインで見ながら相談に応じる。
クレイト&バレルのなかでも成長中の子ども向け商品ブランド「クレイト&キッズ(Crate & Kids)」の専用コーナーも旗艦店内に設けられている。玩具や子ども用家具、子ども部屋に適した装飾品がおもな商品だ。
https://retailleader.com/crate-barrel-debuts-immersive-design-flagship-nyc