Monday, November 27, 2023 11:55 AM
人工知能の「設計によって安全を担保する」国際協定に18ヵ国が合意
米国と英国、そのほか十数ヵ国は11月26日、人工知能を不正行為者たちから守る方法に関する初の具体的な国際協定に合意し、「設計によって安全を担保する」開発に取り組むよう人工知能会社らに働きかける方針を打ち出した。
ロイターによると、同日に公開された20ページの協定文書では、人工知能を設計または利用する会社らは、犯罪者や不正行為者たちが人工知能を悪用して顧客や一般大衆から搾取しないようにする人工知能の開発と運用に取り組む必要がある、と18ヵ国が合意した。
同合意には、人工知能システムの悪用監視のほか、改ざんからのデータ保護やソフトウェア供給元の精査といった一般的勧告も盛り込まれているが、法的拘束力はない。
米サイバーセキュリティーおよび社会基盤セキュリティー庁(Cybersecurity and Infrastructure Security Agency=CISA)のジェン・イースタリー長官は、人工知能システムの安全性を最重視する考えに多くの国が同意し、 「設計段階で実行すべき最重要の要素が安全性であることに合意した」ことに非常に大きな意義がある、と述べた。
同氏はまた、「単にすぐれた機能だけではなく、どれだけ早く市場投入できるかや、コスト上昇を抑えるために健全な市場競争をいかに促せるかを確認したのは今回が初めてだ」と述べた。
今回の新指針に署名した18ヵ国には、米国と英国のほか、ドイツ、イタリア、チェコ共和国、エストニア、ポーランド、オーストラリア、チリ、イスラエル、ナイジェリア、シンガポールが含まれる。
https://www.reuters.com/technology/us-britain-other-countries-ink-agreement-make-ai-secure-by-design-2023-11-27/