Wednesday, December 06, 2023 11:26 AM
メタ・プラットフォームスとIBM、AIアライアンスを設立
メタ・プラットフォームス(Meta Platforms、旧フェイスブック)とIBMは12月5日、人工知能の研究&開発に携わる会社や団体50組以上から成る連盟組織の結成を発表した。同連盟は人工知能モデル群をオープン・ソース化する方針を推進する。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、AIアライアンス(AI Alliance)と呼ばれる同組織には、インテルやオラクル、コーネル大学、国立科学財団を含む技術大手や研究機関らが加盟している。人工知能の「オープンな革新とオープンな科学」を支えるために研究&開発資源をまとめる、とメタらは説明している。
IBMは、メタとの協力を2023年8月に開始し、人工知能技術開発業界の組織化を図ってきたと説明した。IBMリサーチのダリオ・ギル責任者は、「人工知能をめぐる2022年末以来の全体的な討論や議論に関して、正直なところ、われわれはやや不満を感じている」「業界の現状は、人工知能の最新状態を可能にしている多種多様の生態系を反映していない」と話した。
オープンAIがチャットGPTを1年前に発表して以来、生成人工知能が同分野の話題を席巻してきた。オープンAIとその競合社のアンスローピック(Anthropic)やコーヒアー(Cohere)といった生成人工知能新興企業らは、閉ざされた専有環境で人工知能モデルを開発し、利用料を課してきた。
法人向け技術分野は、人工知能開発を手がける会社の多くにとって売り上げがもっとも見込まれる重要分野だ。調査会社のIDCは、世界各地の会社や団体らが2023年に生成人工知能技術に投じる金額は160億ドル近くに達し、2027年には1430億ドルに達すると予想する。
AIアライアンス加盟会社の多くは、独自の人工知能製品をすでに持っているが、オープンAIとその最大株主のマイクロソフトに寄せられるほどには注目されていない。
IBMは、ワトソンシ・ステムの商業的失敗の歴史を持つが、まったく新しい先進的人工知能プラットフォームとしてワトソンエックス(Watsonx)を打ち出している。
メタも独自の人工知能モデルを開発しているが、近年では他社の後塵を拝していることから、生成人工知能のラマ2(Llama 2)をオープン・ソースとして提供することで、同市場での立場を固めようとしている。
ギル氏は、AIアライアンスの発足について、「はるかに分散されていながら、はるかに順応性のある取り組みだ」「オープンなエンジンの成功は、一つの組織によって脱線させられることがない」と述べた。
https://www.wsj.com/articles/meta-and-ibm-launch-ai-alliance-300c4862? mod=tech_lead_pos1