Thursday, December 07, 2023 11:30 AM
AMD、最新の人工知能チップ・シリーズを発売
AMDは12月6日、生成人工知能向けのアクセラレーター「AMDインスティンクト(Instinct)MI300X」と新型チップ「AMDインスティンクトMI300A」を発売した。
MI300Xは、業界最高水準のメモリー帯域幅と大規模言語モデル(large language model=LLM)訓練および推論向けのすぐれたパフォーマンスを可能にする。高速化されたAPU(Accelerated Processing Unit)であるMI300Aは、最新のAMD CDNA3アーキテクチャーとCPUのゼン(Zen)4を組み合わせ、高性能電算と人工知能ワークロードに画期的パフォーマンスを提供する。
グローブ・ニューズワイヤーによると、最新のAMDインスティンクト・アクセラレーター製品群を採用する顧客には、MI300Xを搭載したアジュール(Azure)ND MI300x v5仮想マシン・シリーズを先日発表したマイクロソフト(Microsoft)が含まれる。
また、ローレンス・リヴァモア国立研究所に設置されているスーパーコンピューター「エル・キャピタン(El Capitan)」は、多数のMI300Aを搭載した2番目のエクサスケール級スーパーコンピューターとなる見通しだ。
MI300XとMI300Aは、人工知能チップ市場最大手のエヌビディアの牙城を切り崩そうとねらうAMDの挑戦をあらためて鮮明にする。近年、データ・センター運営大手や人工知能技術大手らのデータ・センターでは、人工知能アプリケーション群を走らせる大量のサーバーを増強するために、エヌビディアのGPU(graphics processing unit)やそのほかのメーカーらの人工知能チップの調達に奔走している。
生成人工知能の普及も重なり、モデル群の学習やアプリケーション群の訓練にも大量の人工知能チップが必要であるため、エヌビディア製GPUは数ヵ月先の出荷分まですでに売り切れ状態だ。
AMDはインスティンクト製品群をさらに拡充することで、そういった旺盛な需要に対応すると同時に、人工知能チップ市場での顧客獲得を非常に重視している。
https://www.globenewswire.com/news-release/2023/12/06/2792062/0/en/AMD-Delivers-Leadership-Portfolio-of-Data-Center-AI-Solutions-with-AMD-Instinct-MI300-Series.html