Monday, December 18, 2023 6:01 AM

AT&T、リビアンのEV購入へ〜コスト削減、環境対応で

 通信大手AT&Tは、コスト削減、二酸化炭素(CO2)排出量削減、安全性向上を目指す試験的プログラムとして、新興電気自動車(EV)メーカーのリビアン(Rivian、カリフォルニア州)から複数のEVを購入すると発表した。

 ロイターによると、リビアンにとっては、11月に筆頭株主アマゾンとの宅配バンに関する独占供給契約を解消し、より多くの顧客に門戸を開いて以来初めての契約となる。AT&Tは、2024年初めからリビアンの電動商用バン、電動ピックアップトラック「R1T」、電動SUV「R1S」の導入を開始する予定だ。

 AT&Tは以前から、圧縮天然ガスやハイブリッド車(HV)など代替燃料車への移行に投資しており、IoT(モノのインターネット)や車載通信関連製品を扱うAT&Tコネクテッド・ソリューションズのハードモン・ウィリアムズ上席副社長は「この試験運用は持続可能性に向けた当社の継続的な取り組みの新しいステップで、CO2排出量を減らし、業務のためによりクリーンな未来を取り入れる」と話ている。

 近年は各企業がESG(環境、社会、企業統治)目標や排ガス削減目標を設定し、フリート(業務用車両)の無公害化を進めているが、金利の上昇によって一般的にガソリン車より高価なEVの購入コストが上がっているため、EV需要の鈍化が懸念されている。それでもリビアンは、同社のバンはアマゾン以外の多くの企業からも関心と需要があると強調している。

 リビアンはまた、アマゾンから受注した電動バン10万台の納入に関しては30年までに実行するとの考えをあらためて表明した。アマゾンは10月、欧州と米国部門合わせてこのうち1万台を保有していると明らかにしている。

 リビアンは11月、23年の生産台数予測を5万4000台に引き上げた。