Monday, February 26, 2024 6:10 AM

リビアン、10%の人員削減〜24年生産目標は予想下回る

 新興電気自動車(EV)メーカーのリビアン(Rivian、カリフォルニア州)は、従業員を10%削減すると発表した。2024年の生産目標台数についても、改装のための工場停止期間や高金利によるEV需要の減速を理由に前年並みの5万7000台と発表した。

 ロイターによると、RJ・スカリンジCEOは「マクロレベルの課題が山積し、消費者はより意識的に行動している」と語り、24年は効率向上のためにイリノイ州ノーマル工場の生産を数週間休止することも通年の生産目標に反映されていると述べた。

 アマゾンの支援を受けるリビアンは、ジョージア州の新工場建設に資金を投じ、車両を1台生産するたびに数千ドルの損失を出しながら電動SUV「R1S」と電動ピックアップトラック「R1T」の生産拡大に多額の資金を費やしている。しかしEVの需要は減速しており、テスラのイーロン・マスクCEOは「高金利で消費者は車に手が届かなくなっている」と警告している。

 リビアンの23年10〜12月期末の現金残高は78億6000万ドルで、前期は79億4000万ドルだった。10〜12月期の販売台数は、アマゾンへの納車がなかったことから前年同期比10%減少し、予想を下回った。

 ただし、ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のデータによると、10〜12月期の売上高は13億2000万ドルと予想(12億6000万ドル)を上回った。

 リビアンは今も販売するすべての車両で損失を出しているが、24年1〜3月期には初めて粗利益が黒字に転じると予想している。同社の23年10〜12月期は純損益が15億2000万ドルの赤字、前年同期は17億2000万ドルの赤字だった。