Wednesday, October 14, 2026 7:05 AM
関税対応、カナダ業界はトランプ政権やり過ごす構え
トランプ米大統領が、2027年1月1日からカナダ製自動車への関税を25%から50%に引き上げると警告したことで、カナダの自動車産業は対応を迫られている。
◇あと2年を乗り切る
オートモーティブ・ニュースによると、カナダ政府や自動車メーカーは、トランプ氏がSNS上で発した警告を実行するのか懐疑的で、今のところ政府の交渉方針や各社の生産計画に大きな変更はない。しかし、警告によって雇用の維持や工場の存続確保のために米国以外の輸出先を探す動きが速まっている。カナダの業界関係者は「政府はカナダの産業が(トランプ氏の任期である)今後2年間を乗り切れるよう支援し、歴史的に見れば異常事態に過ぎないこの状況のために生産能力が永遠に失わなれないようにすることが重要」とみている。
25年4月に米国がカナダ製自動車に25%の関税を導入し、カナダも米国製自動車に対抗関税を課したことで、米国とカナダはどちらも打撃を受けている。米国の関税導入後、カナダの自動車生産は約15%減少し、米国からカナダへの自動車輸出も約20%落ち込んだ。関連雇用も縮小しており、米労働統計局によると、米国の自動車・部品製造業の雇用者数は、関税導入直前の25年3月から9月までに約4万3000人減少した。「関税によって米国の雇用を増やす」というトランプ氏の狙いは少なくとも今は実現していない。
カナダでも、25年12月までの1年間に自動車部品製造業の雇用は9.3%減、自動車メーカーの雇用は1.3%減少した。関税導入後の18カ月間、カナダではホンダとトヨタがオンタリオ州の工場をフル稼働させて国内自動車生産の約75%を担っており、米国系大手3社は生産縮小が目立っている。フォードのオークビル工場は設備更新のため操業を停止し、GMはオシャワ工場のトラック生産を削減してインガソル工場も停止。ステランティスはブランプトン工場の生産計画を撤回した。