Thursday, October 15, 2026 7:20 AM

テスラ、欧州で「FSD」を改称〜「運転支援」に、認可の迅速化狙う

 テスラは欧州向けウェブサイトで、これまで「フルセルフドライビング(FSD)」と呼んでいた自社の先進運転支援システム(ADAS)を「テスラ・アシステッドドライビング」と呼び始めた。欧州連合(EU)全域で同システムの認可取得を目指すテスラが、規制当局から「誤解を招く」と指摘された名称を改めた形だ。ロイターが伝えた。

 テスラのスロバキア向けFSDページを見ようとすると、テスラ・アシステッドドライビングのページに転送され、ドイツ、スペイン、オランダ向けのサイトでも同様の変更が加えられている。ただし、米国サイトでは引き続き「Full Self-Driving (Supervised)」という名称が使われている。

 各国の規制当局は、FSDの利用には継続的な監視が必要で、法的責任もドライバーが負うにもかかわらずシステムの名称が「完全自動運転(フルセルフドライビング)」であるために、車が人の監視なしで走行するという誤解を与えかねない点を問題視している。

 スウェーデンでは消費者保護当局が運輸庁に広告表現の評価を求め、イタリアの政府内部文書でも名称や宣伝資料がSAEレベル3相当以上の自動運転機能を備えているとの誤認につながる可能性が指摘されている。

 一方、テスラは欧州で同社車両のオーナーや支持者に当局への圧力強化を促している。ロイターが情報公開請求によって入手した文書によると、ノルウェーでは9月、テスラ車オーナーが道路庁に「名称変更によって懸念は解消されたのか」と問い合わせた(回答は不明)。

 EU域内ではすでに8カ国が同システムの使用を認めており、数日以内にスロバキアが9カ国目となる見通し。しかし、フランスなどは追加試験を実施しており、EU全域での承認の是非を問う採決は当初予定されていた10月から延期され、12月以降になる見通しだ。