Friday, April 07, 2017 10:35 AM
テキサスの資源規制当局、情報システムを大幅刷新へ
これまで情報技術の面で遅れていたテキサス州の石油およびガス規制当局は、新しいソフトウェアを導入して情報管理の効率化を図る方針を打ち出した。
ヒューストン・クロニクル紙によると、同州の石油およびガス産業の監督機関であるテキサス州鉄道委員会は、情報技術の改善を目的として900万ドルの予算を州議会に要請した。同委員会は、増員や給与増額、業務改善といった全体的な予算として4490万ドルを要請している。
テキサス州は世界でも有数の石油およびガスの生産地だが、規制当局の情報システムは他州の後塵を拝している。過去何十年分ものデータが、メインフレーム・コンピュータからクラウド上のシステムまで各所に散在しており、データの整理と利用が非常に煩雑になっている。
同委員会が導入しようとしているデータ管理システムは、全体的な業界動向や市場傾向、各社の履歴をまとめ、一般市民向けのポータルも提供することで、環境面や衛生面の危険要因を見つけやすくする。
同システムは、非営利団体の地下水保全評議会(Groundwater Protection Council)が20年以上前に開発したデータ・プラットフォームで、これまでに23州以上に導入されている。
コロラド州では、違反事項を一般に開示するために同システムを使っている。オクラホマ州では、地震の原因になっていると思われる廃水の貯水井を把握する目的で使用している。
テキサス州当局は、数十年分のデータをどのように吸収できるかに関心を寄せている。その意味で、紙に頼ってきたシステムを同システムに移行するカリフォルニア州の動きに注目している、とテキサス州鉄道委員会のキム・コーリー委員長は話している。