Wednesday, October 25, 2017 10:32 AM
IBM、銀行の国際決済にブロックチェーン技術提供
ブロックチェーン(blockchain)はこれまで、国際決済を迅速かつ安く処理できる技術として主に新興企業に活用されてきたが、IBMが同技術を銀行向け国際決済ソリューションとして提供する事業の立ち上げを発表したことで、国際決済の主流となる可能性が一気に高まっている。
テッククランチ誌によると、IBMは16日、ブロックチェーン新興企業のステラー(Stellar)と決済ソリューション会社のキッケックス(Kickex)との提携を通じて、「決済処理時間の短縮と国際決済コストの節減」を広くもたらすためにブロックチェーンを使う銀行向けの国際決済システムを市場投入した。
国際決済の処理には現在、完了まで数営業日かかっており、処理を依頼する個人や会社に不安感を与えている。その一方、トランスファーワイズ(TransferWise)といった新興サービスが台頭しており、新サービスの発掘や活用に積極的な一部の利用者らがその恩恵を受けているが、全体からすれば極めて少数派だ。
IBMでは、これまで限定的だった国際決済処理向けブロックチェーン技術を銀行向けソリューションとして商業化することで、一気に普及させようと狙う。
IBMの同ソリューションは、オープン・ソースのハイパーレッジャー・ファブリック(Hyperledger Fabric)を基盤としたIBMブロックチェーン・プラットフォーム上で機能する。ハイパーレッジャー・ファブリックは、IBMのバース(BaaS=blockchain as a service)の原動力でもある。
IBMは最近、ブロックチェーンの応用を促進する法人向けサービスに力を入れている。同社のバースは、ブロックチェーン機能を簡単に導入できるようにするクラウド・サービスを提供している。