Wednesday, January 17, 2018 10:28 AM

パナ、小型の車載用コンデンサ量産開始

 パナソニックは、ハイブリッド車(HV)などの電子制御ユニット(ECU)に使う導電性高分子ハイブリッドアルミニウム電解コンデンサの量産を開始した。

 同社のプレスリリースによると、新型コンデンサは耐振性に優れた表面実装型で、固体電解質(導電性高分子)と液体電解質(電解液)とを混合して作られたハイブリッド電解質が使われ、導電性高分子コンデンサの特長の1つである低抵抗と、アルミ電解コンデンサの利点の1つである低リークという性質を兼ね備えている。

 燃費と二酸化炭素(CO2)排出量に関する厳しい規制を満たすため、自動車メーカーは車載ECUのサイズ、重量、個数を減らす必要に迫られている。また、車をより小型にするため、メーカーの間ではECUをエンジン室内からエンジン本体へとより近い場所に設置する流れが生まれている。

 ECUを小型化するにはECUに使われるコンデンサも小さく、しかし容量は大きく、振動に強くしなければならない。パナソニックはコンデンサの直径を6.3ミリメートルと従来より3割程度小型化し、耐振動性も振動加速度30Gまで耐えられるようにした。同社によると、耐振動性に優れたコンデンサの一般的なサイズは直径8〜10ミリといい、振動加速度は従来製品では10Gまでしか対応できなかった。

 新しいコンデンサは、ECU基板に実装する過程で接着剤で部品を補強する作業も不要になっており、製造工程の短縮にもつながるという。

http://supplierinsight.ihsmarkit.com/news/5243281/panasonic-introduces-conductive-polymer-hybrid-aluminum-electrolytic-capacitor-