Wednesday, June 20, 2018 10:33 AM

富士通、絶滅危惧種保護にドローンと映像解析

 富士通は、オーストラリアの州政府機関であるニュー・サウス・ウェールズ環境&自然遺産管理局と協力して、固有種の絶滅危惧種の保護に無人航空機(ドローン)とデータ解析を活用するプロジェクト・デジタル・アウル(Project Digital Owl)に取り組む。

 ZDネット誌によると、シドニーで開かれた富士通ワールド・ツアー2018において、自然環境の持続可能性と保護への技術活用に重点を置く同プロジェクトのオセアニア・リー・ステュワート代表は、「ニュー・サウス・ウェールズだけでも約1000種の動植物が絶滅危惧に直面している」「科学者や政府はそれらがどこでどのように生息するのかあるいは生息しないのか、または、よりよく成長する可能性が高い場所はどこなのかを把握したいと強く望んでいる」と述べた。

 ステュワート氏は、自然保護に技術を活用する構想を富士通に説明した際、「もっとも大きな排ガス源はジェット燃料だと富士通が即答した」と話し、自然環境の監視にヘリコプターを使っているようでは本末転倒だと認識したと述べた。

 同氏と富士通はそこで、ヘリコプターの代わりにカメラ搭載ドローンを使うことで、ジェット燃料からの排ガスをなくしながら、ドローン・カメラによるデータ収集&分析を実行できるようにすることを決めた。

 同氏によると、プロジェクト・アウルではまず、「ドローン群を使って、異なる高度からの映像を撮影し、それらの映像データを研究室に送って人工知能エンジンの訓練に使い、それによって動植物を特定すると同時に、同じ場所で異なる高度から、より速く高度変更して、より広範を短時間で撮影できるよう動画分析システムをプログラムする」計画だ。

https://www.zdnet.com/article/fujitsu-using-drones-and-analytics-to-protect-native-endangered-species/