Friday, July 06, 2018 9:35 AM
MHIヴェスタス、アジアの輸出拠点を台湾に
洋上風力発電施設を開発するMHIヴェスタス・オフショア・ウィンド(MHI Vestas Offshore Wind)は、アジアでの事業拡大を目指すにあたり、組み立てと輸出の拠点を台湾に置く計画を打ち出した。
リニューワブル・エネルギー・ワールド誌によると、台湾は、洋上風力発電開発の盛んな土地として最近注目されている。蔡英文総統は、原子力発電の段階的廃止と同時に、再生可能エネルギーを2025年までに25ギガワット追加することを目指している。現在8メガワットの洋上風力出力量を2025年までに5.5ギガワットに増やすのが蔡政権の目標だ。
「当社にとって台湾は、東南アジアへの輸出のすばらしい拠点となるだろう」と、MHIヴェスタスのフィリップ・カバフィアンCEOは話した。台湾が洋上風力に力を入れていることに加え、ベトナムといった東南アジア市場に近いという利点もある。
MHIヴェスタス・オフショア・ウィンドは、三菱重工業とデンマークのヴェスタス・ウィンド・システムズ(Vestas Wind Systems)の合弁会社で、本社はデンマークのオーフスにある。
同社は2018年に入ってから、タービンの羽や塔、そのほかの資材の供給をめぐり、台湾メーカーの天力離岸風電(Tianli Offshore Wind Power Technology)および中鋼機械(China Steel Machinery)とあいついで提携している。
カバフィアン氏は、「自社工場を開設する計画はない」と明言しており、現地の提携社に生産を委託する方針だ。
MHIヴェスタスは、欧州でもポーランドやバルト海諸国といった新市場を開拓しつつある。さらに、大規模の洋上風力施設の開発計画が複数進行している米国でも提携関係を模索している。