Tuesday, May 12, 2020 10:07 AM

シンガポール初の5Gスマート工場技術を試験へ

 IBMとサムスン(Samsung)は、5G通信を使ったスマート製造技術をシンガポールで試験運用する事業をめぐってシンガポールの電話サービス会社M1と提携した。

 テックワイヤー・アジア誌によると、チャンギ・ビジネス・パークで6月に開始される同事業は、機械腕やそのほかの製造機器類の制御や管理に5G通信技術を活用することで、次世代のスマート工場運営管理技術のほか、動画分析や拡張現実(AR)の三次元モデル化アプリケーションを試験する。

 「第4次産業革命(インダストリー4.0)」と位置づけられるそれらの台頭技術が多岐にわたって試験されるのは、シンガポールでは初めてのことだ。

 IBMとサムスンは、5G関連事業を世界各地で進めてきた。IBMのシンガポール法人責任者マーティン・チー氏は、同事業が成功すれば、アジア太平洋地域の産業拠点としてのシンガポールの地位を向上させると期待する。

 M1は、スターハブ(Starhub)との合弁事業を通じて、情報通信メディア開発公社(Infocomm Media Development Authority=IMDA)から5Gの事業許可を取得したばかり。IMDAは、シンガポールの通信規制当局。

 IMDAは、5G関連の研究&開発助成金として4000万シンガポール・ドルの基金を2019年に設立した。6つの業種をおもな助成対象としており、製造業はその一つ。シンガポールの製造業は、2019年のシンガポールのGDPの20.9%を占めた。

 「この分野で世界的競争力を維持するには、技術を活用して新しい事業モデルや革新を可能にしていかなければならない」「今回の提携は、それへ向けた一歩だ」と、IMDAの責任者タン・キアット・ハウ氏は述べた。

https://techwireasia.com/2020/05/industry-4-0-ibm-samsung-m1-team-up-on-5g-smart-manufacturing-trial-in-singapore-smart-factory/