Monday, August 10, 2020 10:09 AM
米国のコロナ関連詐欺被害、1億ドル近くに
米国内の新型コロナウイルス関連詐欺および身元情報窃盗の被害額が、2020年3月にパンデミック(世界的大流行)となって以来、1億ドル近くに達したことが消費者保護団体の調査で分かった。その間、新型コロナ感染症に便乗した詐欺行為に関する苦情件数はほとんどの州で倍増したという。
ロイター通信によると、非営利団体のソーシャルキャットフィッシュ・コム(SocialCatfish.com)が政府統計を基に調べたところ、偽の救済小切手(政府給付金)提供から、品薄商品に関するオンライン買い物詐欺、偽の新薬提供情報まで、新型コロナで苦しむ市民を食い物にした詐欺行為が継続的に起きている。大部分は電子メールやウェブサイトといったオンライン・ツールによる犯行だ。
また、国内の人口上位5州であるカリフォルニア、ニューヨーク、テキサス、フロリダ、ペンシルベニアは、新型コロナ詐欺の標的になった人の数でも上位5州となった。
世界保健機構(WHO)によるパンデミック宣言を受けて、連邦取引委員会(FTC)が3月中旬から7月末までに記録したコロナ関連詐欺の件数は全米で15万件を超え、その約3分の1を上記の5州が占めた。詐欺の被害額は計9750万ドル。
ソーシャルキャットフィッシュのリチャード・ニール広報担当者はコロナ関連詐欺について、パンデミックへの不安や経済的損失によって保証や救済、その他あらゆる対策にすがりたい市民の弱みにつけ込んだ卑劣な行為だと指摘した。