Thursday, October 15, 2020 10:15 AM

シーグリッド、パンデミックで需要増

 産業現場向けの自律走行運搬車を開発する新興企業シーグリッド(Seegrid)は、新型コロナウイルス・パンデミックによる現場作業員の減少や作業員間のsocial distancingといった要因によって成長が期待されている。

 同社は、製造現場や倉庫内で各種の資材を自動運搬する2種類の視覚(機械視認)誘導車(vision-guided vehicle=VGV)を開発し、物流業界や製造業界に提供している。重さ8000ポンドを運べるパレット・トラックと1万ポンドを引っ張る牽引トラクターだ。

 ベンチャービート誌によると、VGVは、複数のステレオ・カメラと機械学習機能を搭載し、「人と同じように見ることができ」、視覚情報をもとに自律移動する。

 人による運転や作業員との並走によって、施設内をより効率的に移動できるようにするための新たな経路を学習できる。

 2003年にピッツバーグで起業された同社はこれまで、格別に注目される存在ではなかった。しかし、同社のジム・ロックCEOによると、パンデミックの影響から産業現場における自動化需要の急激な高まりを受けて、2020年に売り上げを倍増させる見通しだ。

 パンデミックによって現場の稼働制限を強いられる産業施設は非常に多い。出勤できる作業員の数が減り、取り引き量も低迷している。多くの現場では、少ない作業員での生産活動を維持しなければならず、作業合理化策として自律走行運搬車の導入を積極化させている。